翠の瞳にうつるもの

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映画レビュー:『スパイダーマン No Way Home』

先日トム・ホランド主演のスパイダーマンシリーズ最新作、No Way Homeを観てきました。

事前に初代からの過去作も全部おさらいも・・・ww

 

実はまだパンフレットを読んでいないので、読む前の感想→読んだ後の感想 と書いていきます!

今回もネタバレ注意です~

パンフレット読む前

過去ヴィランがわんさか登場!クセの強い異能の者たちが揃うと、話がどんどんややこしくなる・・・(笑)

ところで各次元のピーター・パーカーは、必ず大きな“喪失”を経験する必要があるらしい。スパイダーマン1号はベン叔父さん、2号は恋人のグエン、3号は・・・。

それも必ず、愛する人が自分の行いに巻き込まれる形で。

個人的には2号のパターンが一番キツイかな。

 

でもなぜ彼には“喪失”が要るのか?

今回の映画を観て思ったのは、ピーター・パーカーが真の意味でスパイダーマンになるためでは?ということ。

ピーターは偶然その力を手にするまでは、普通の少年だった。それゆえか、他のヒーローと比べ、手にした力に舞い上がっている/戸惑っている感がある。

そこには高揚感と共に、ちょっとしたきっかけで闇に吞まれそうな危うさがある。

この危うさを排除し、地に足を着けさせる(=大人になる?)きっかけが、愛する者を失うという過酷な経験なのではないか。

スパイダーマンが失った人たちは、共通してこう彼に伝えている。

“With Great Power, comes great responsibility.(大いなる力には、大いなる責任が伴う)”

 

大人のヒーロー達は、既にそれを自覚して道を選び取っている。けれどピーターは違った。愛する者が命をもって伝えたからこそ、ピーターは今回の『No Way Home』で初めて、ヒーローとしての決断を下すことが出来た・・・そう思う。

 

大事件が終結した後、ピーターは一人新たな場所で一歩を踏み出す。

隣には親友ネッドも、最愛のMJも居ない。

けれどいつか改めてピーター・パーカーとして出会い、絆を育むことが出来る未来であって欲しい。トニー・スタークをはじめ、多くの優しく勇気ある大人達と共に闘ってきたピーターなら、またそう出来ると信じたい気持ちにさせられた。

 

+α 個人的に印象に残ったところ
Dr.ストレンジの決断の速さ。元々医師という仕事柄身に着いたスキルだろうが、流石と思った。彼にも色々な思いはあっただろうが、強い理性と精神で、決断を下した。
2号はMJを救うことが出来た。グエンにはしてあげられなかったこと。親愛なる隣人として誰かにとってのグエンを救い続け、いつかグエンの喪失を受け入れ、胸を張って彼女に会いに行けたらいいな・・・。

 

パンフレット読んだ後
そうか、三部作これで終わりなのか・・・という感慨。

グリーンゴブリンを演じたウィレム・デフォーの怪演(本当に人相が変わって別人!)

トムによるスパイダーマンシリーズは、サブタイトルに「Home」という言葉が付いている。

Home Coming → Far From Home → No Way Home

home comingという言葉は、帰宅・帰郷の意味らしい。あと、アメリカやカナダの高校~大学の同窓会のようなイベントのことも指すので、日本語らしく言えば「帰るべき場所」というようなところだろうか・・・。

3つ並べると、やはりヒーローとしての自立の道筋だと思える。