珈琲時間に憧れて
子供の頃、周りの大人たちがこげ茶色のその飲み物を飲む姿は、妙に格好よく感じたものだ。
カップだって、自分が普段使うマグカップやガラスコップとは違う。その上、カップにはお皿まで付いている。なぜかそれが大人っぽい。
好みの銘柄や挽き方があって、果ては「この店のものが良い!」という人も居る。
私はそんな大人たちを見ながら、(いつか自分も、これを片手に優雅なカフェタイムを過ごしたりするのだろうか)などと思っていたものだ。
当時の自分に伝えたい。
私はコーヒーがほぼ飲めない体質だぞ、と。
皆さんの中に、眠気覚ましにコーヒーを・・・という人は結構多いのではないだろうか。
社会人になったばかりの私も、先輩や上司たちがそうしているのを見て、昼夜残業が多くなっていた頃に早速やってみたのだ。
ところが飲んだ後少ししてから、頭痛に胃のむかつき、挙句は眠気までやって来た。
最初は単に体調不良かな? と思っていたが、コーヒーを飲む度にそうなるため、「何かおかしい」と飲むのを止めてみた。
すると、あの変な不調はピタリと起こらなくなった。
気づいた当初は、少しショックだった。
コーヒー豆の香りは好きなほうだったし、余裕が出来れば自分の好みを探ってみようか と思っていたのだから。
このように、私とは相性が悪いと分かったコーヒーだが、ここ数年は毎朝、不調が出ない程度にほんの少しだけ飲むことにしている。
珈琲:牛乳=1:9 くらいの、ごく薄いもの。
コーヒーに含まれるカフェインやコーヒーオリゴ糖が、腸内環境の改善に効くらしいと知って以来の習慣だ。
ただ、自宅ならば好き勝手な配分で飲めるのだが、外出先ではまずこんなに牛乳割合の多いものには出会えない。
そのため、たとえ素敵な喫茶店に出会っても、コーヒーは選ばないようにしていた。
そんな私に、最近嬉しい出会いがあった。
それは、コメダ珈琲で提供されている、ミルクコーヒー。
いつも飲んでいる濃さにかなり近く、とても飲みやすかった。初めて外出先で、「飲める」と思えたコーヒーメニューだ!
飲めるものを見つけた喜びと共に、子供の頃の憧れが蘇る。
断られるかもしれないが、いつかどこかのコーヒーが美味しいお店で、ミルクたっぷりのそれをお願いしてみたい。
どうやら私の珈琲時間は、ほんのり淡く薄茶がかった白い色をしているらしい。
【記事内補足】
コーヒーの効果については、念のため以下のサイトを参照しました。
効果的な飲み方や注意点は、よくお確かめください。
知って得する!腸活コラム(健栄製薬)
(お題チャレンジ)心の底で求めるもの
ちょっと気になったお題チャレンジ。
もしも私が、英語をネイティブのように使いこなせたとしたら・・・?
まだ日本語訳の無い、海外の伝説、童話、昔話。そういったものを調べて翻訳して、土地ごとにまとめて世に出してみたい。
そしてもう一つ、英語と同じルーツを持つ他の言語にも手を伸ばして、もっともっと多くの国の文化や芸術、風俗を学んでみたい。
こうして書いてみると、小さい頃から好きだった要素があちこちにある。
やっぱり三つ子の魂百までとはよく言ったもの。
紆余曲折あっても、結局私の心は「書くこと」「言葉」を求めるらしい。
というか今からでも遅くはない、やれるだけやってみようか・・・。
(レビュー)『戦場のおくりびと』ミリタリーアクション映画の、その先。
U-NEXTで色々な映画・ドラマを観る。思わぬ所で面白い作品を見つけて気分が上がったり、逆に期待したけどガッカリもしたり。
すっかり在宅仕事のお供になっている。
今回は、派手さは全く無いが引き込まれてあっという間に終わってしまった・・・そんな作品について書いてみる。
『戦場のおくりびと』(2009)監督:ロス・カッツ|主演:ケヴィン・ベーコン
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観ていない方は以下ご注意。ちなみに現時点でU-NEXT独占配信である模様。
ストーリーの大筋
アメリカ海軍のマイケル・ストロボル中佐は、内勤の軍将校。ある日の戦死者リストに自身と同郷の若者を見つけ、遺体を彼の家族のもとに送り届ける護衛任務に志願する。
整えられた遺体を納めた棺と共に行く旅路の中で、ストロボル中佐は様々な人々と関わり、自身の懊悩を見つめていく。
感想
多くのミリタリーアクション映画で、仲間が戦死する展開があると思う。彼らは棺に納められ、本国へと帰る。この映画は、その先にあるドラマを描いている。
静かな哀しみが取り巻く美しい作品だな、と思う。
物語に緩急はほとんど無い。ただ、戦死した軍人に関わる人々が、敬意と哀悼をもって自身の務めを行う姿がそこにある。
中佐を始め棺の護衛任務を行う軍人はもちろんだが、他にも・・・
遺体や遺品を清める担当者、死者に応じた軍の正装を作る縫製員、空港までの運転手のバンドマン、空港で対応した職員、飛行機の機長や添乗員、貨物搬入現場の作業員たち。
それぞれが自分なりの形で、戦死した一等兵への気持ちを表現した。それは軍隊を持つ国の人ならば当然の行動かもしれない。けれど私には、護衛する中佐の立ち振る舞いが、より一層の棺への敬意を喚起したのだと見えた。そう思うほどに、ケヴィン・ベーコンの演技は静かで、張り詰めて、美しい。
中佐は、自分が前線から退いたということを負い目に感じている。だから日頃の任務でも前線経験者と真っ向から対しきれないし、戦死兵に対する人々の振る舞いに対してどこかまっすぐに受け止められていない というように思えた。
後半、その彼が棺に向かい一筋の涙を流すシーンがある。
そこでようやく、ストロボル中佐は自分の負い目を超えて「やるべきこと」に気づけたのかもしれない。
これからも同僚や上司との壁はなかなか消えないだろうけれど、前線の兵士とは違う形で、自分なりの戦いをしていくのだろう。
PS4ゲーム感想:CoD WWⅡ
諸事情で最近記事を書くことが出来なかったけれど、また少しずつやっていきたいと思います。
今日は、最近プレイして面白かったゲームのお話。
『Call of Duty WWⅡ』(コールオブデューティー)
一般的にCoDと呼称されるシリーズのひとつで、タイトル通り第二次世界大戦が舞台となっています。
2017年から販売されているので、少し古いゲームかもしれませんね。
難易度:ルーキーで1周クリアし、レギュラー→ハードと上げてやってみています。
去年までゲームなんてしたこともなかったのですが、FPSがお気に入りジャンルになっているこの頃(笑)
未プレイの方はネタバレ注意です!
続きを読む“1粒の涙”を流したのは誰か
翠の瞳にうつるもの へようこそ。
村上翠乃です。
これは、歌詞からの自分の勝手なイマジネーション。
劇場版『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』
先月観に行き、その直後の数日で文庫本も読了した。
その劇場版の主題歌が、[Alexandros] の『閃光』。
つい数日前にリピートで流している時、あるフレーズが不意にクローズアップされて頭に残った。
サビの最後のフレーズだ。
誰から流れた涙なんだろう。
空想が広がる。
以下少々のネタバレが含まれる可能性があるのでご注意。
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改めて歌詞を読んでから、小説の内容も絡めて考えた。
私の中には2つのイメージがある。
ひとつは、主人公ハサウェイの涙。
地球の今と未来を憂い、反乱者のリーダーを演じる彼の重圧と緊張、苦悩はいかほどだっただろうか。行為は犯罪。だが、組織をリードしなければならない点で、その責務は企業の社長や軍の指揮官たちと本質的には変わらないと思う。
その重みに耐える夜を明かし、朝日を浴びながら心の軋みを一粒だけの涙として溢す。
そうして今日も彼は、“マフティ·ナビーユ·エリン”になる。
そんな光景。
ふたつめは、地球の涙。
人類全ての口を賄うだけの力は既に無く、寿命よりも早く枯渇しつつある惑星。
その地上では理不尽と格差が横行し、争う度にまた地球は衰えていく。
もうはっきりと見える人類の終末に、共に倒れて行くだろう我が身に悲しみが募った地球がぽろりと溢した憐憫の涙。
見る人、聴く人によって物語の解釈は様々だから、きっと全然違うイメージを持つ方も沢山いるだろう。
現に一緒に観に行った恋人はヒロインのギギ·アンダルシアだと思ったようだ。
多様な世界のどなたかとこういう自分のイマジネーションについて共有できたらと思い、これを記した。