翠の瞳にうつるもの

どこかの誰かの心に残るものを書きたい

ささやかな潤いを添える

翠の瞳にうつるもの へようこそ。
村上翠乃です。


リモートで外に出るタイミングが減ってしまった今、家の中の空気は前よりも濁っているような気がするのだ。
日がな1日パソコンと部屋の壁を見つめて過ごすのは、かなり気が滅入る。
ああ、植物や水辺に触れたい。

生活圏には大きな公園や川もあるが、息抜きに行くには少し遠い。
さてどうしたものか。

ふと、花を飾れる生活をしてみたかったことを思い出した。
ゆくゆくは鉢植えでも育ててみたいが、まずは切り花にしよう。


そんなわけで我が家には今、小さな一輪挿しとガラス瓶が2つある。
近所の雑貨店で見つけた白いテトラポッド型の一輪挿しは、焼き物のざらりとした質感がテーブルの木とよく合って涼しげ。
恋人が誕生日に連れて行ってくれた熱海の人気スイーツの空き瓶は、あの日の真夏のような暑さと温泉地を思い出させる。

そこに私は月に一度、気に入った花を買ってきて飾るのだ。
花屋では、必ず旬の花を選ぶことにしている。

朝の日差しに照らされた姿が1番好きだ。
(何はともあれ、今日もやれるだけやって生きてみるか。)
そう思える。

ささやかな存在が、思いの外生活に潤いをもたらすことがあるものだ。